2007年4

 


◆2007年4月4日(水曜日)あさぎり夕

今日はコバルト文庫の一色イラスト仕上げをしに事務所にきています。

風邪で寝込んだことや、ここしばらく絵を描いていなかったこともあって、ちょっと慣れるまで時間がかかりました。もうそろそろパターンが尽きてきたので、ご指摘を受ける前に自己申告してしまいますが、攻の顔が大地っぽいです。


さて、小説ビーボーイ5月号は雑誌の表紙からミオ&陣野です。そして巻頭カラーと、佐々成美さん素晴らしいイラストが堪能できます。

ノベルズや文庫のカバーとは違って、表紙というのは雑誌の顔なので、普通なら作家が口を挟む領域ではないのですが、今回は佐々さんがお描きになりたいモチーフがあるとのことで、ラフも見せていただいたんですが、その段階でも仕上がりの雰囲気が予想できなくて、出来上がってきたイラストのカラーコピーを送っていただいて、
「なるほど、これが描きたかったのか!」
と唸りました。

とにかくすごいです。
構図も見事なんですが、物理的に非常に時間のかかるものが陣野とミオの背景にドーンと描いてあるのです。
「でも、これ、ほとんどb-Boyのタイトルロゴで潰れちゃうんじゃない?」
思わず担当さんに訊きましたよ、電話で。
答えは「はい」でした。
表紙というのはタイトルだけでなく、文字がたくさん入るので、どんなにいいイラストを描いても潰れてしまうという宿命を背負っているんですが、本当にもったいないと思いました。
完璧な一枚の絵です。

小説の扉のカラーもいいですよ。
浴衣姿(お面つき)ミオ&着流し陣野。こちらは私がリクエストさせていただきました。

一色イラストも見せていただきました。これもラフの段階で確認させていただいてるので、構図はわかっているんですが、それでもFAXで送られてきた仕上がり原稿を見て、今回もまた感嘆すると同時に笑わせていただきました。
陣野、あんた悪徳金融業者か〜って感じで。いつもいい意味で意表をつかれるので、イラストを拝見させていただくのが本当に楽しみです。
それに見合う小説になっていればいいのですが。

タイトルは「銀色狐のお嫁入り」です。なんか意味不明のタイトルですが、読んでいただければわかると思います。今回は和風テイストの作品です。

そ…それから、佐々さんの表紙と扉に挟まれて、お恥ずかしながら私が複製原画用に描いたイラストがピンナップとしてつきます(汗)。
複製原画をお求めになれなかった方はこちらをご覧ください。さすがに紙に書いてあるような質感は無理ですが、蛍光ピンクが使ってある分、色鮮やかではあります。